ごあいさつ
会員の皆様におかれましては、平素より学会活動に対し、ご理解とご協力を賜り、心より感謝申しあげます。withコロナとなり2年余となりましたが、その中でも歩みを止めない人間の強さも確認できました。日々進化する生活の質改善に寄与する商品開発の最前線と感覚研究との関わりについて今年は着目したいと考えます。そこで、今大会は、メインテーマ「商品開発の新時代を担うテクスチャー研究」と題し、2022年11月20日(日)に十文字学園女子大学において開催致します。基調講演としては、永年企業にて増粘多糖類の応用研究や医療・介護食開発に携わっていらっしゃいました高谷和成先生に食感研究に関する講演をお話しいただきます。高谷先生は、近年は、出力・造形・調理できる食材(フードインク)が限定される3Dフードプリンターの課題を解決できる汎用フードインクの開発等、新しい価値を生み出す食品の技術についても研究されていらっしゃいます。
その後、話題提供として、色覚メカニズム研究者の瀬川かおり先生、食品構造から食感の「おいしさ」を設計する、食品構造工学研究者の中村卓先生、ヤマハ株式会社の小幡様他からは「口腔と管楽器の関連に関する研究結果」をご紹介いただき、色覚・触覚・聴覚分野の研究者を交えてのシンポジウムも開催する予定です。
最近の食感研究を通して目・耳・触覚の複合感覚から創造できる可能性を予測し、アフターコロナの新たな時代へ様々な業界の知恵と感覚の融合による新商品開発の神髄を共に語り合いましょう。
知識と感覚の叡知から明るい未来を見据えつつ、大会のご挨拶とさせていただきます。
一般社団法人 日本官能評価学会
会長 飯田文子